フランス菓子の伝統と、ひとりのパティシエの歩みを重ねて。浅井拓也の新ブランド「L’HISTORIQUE」が代官山に誕生

2026/10/18 文・Meadow編集部

浅井拓也が自身の美学を託す、代官山の新パティスリー。

2026年9月23日、代官山にパティスリー「L’HISTORIQUE(リストリック)」がオープンした。手がけるのは、「オテル・ドゥ・ミクニ」や麻布台ヒルズ「Dining 33」などで腕を磨いてきたパティシエ、浅井拓也。

店に並ぶのは、サントノーレ、ミルフイユ、モンブラン、タルトシトロンといった、フランス菓子の系譜を感じさせる端正なガトーたち。一方で、その佇まいには古典をなぞるだけではない、今の東京らしい軽やかさがある。

目でも楽しめるデゼール各種

ブランド名の「L’HISTORIQUE」は、“歴史的な”を意味するフランス語。フランスで培われてきた技法を踏まえながら、日本の季節や素材、自身の経験を重ねる。その姿勢が、一つひとつの菓子に表れている。


パティシエの原点を映す、シュー ア ラ クレーム

フランス菓子の本質が宿る逸品

象徴的なのが「シュー ア ラ クレーム」だ。

浅井が菓子職人を目指すきっかけとなったのは、中学生の頃に訪れた弘前の洋菓子店。ガラス越しに見た職人の姿、店内に漂うカスタードの甘い香り。その記憶が、長いキャリアを経た今、ひとつの菓子として再び立ち上がる。


故郷の風景を、色と空間に置き換えて

やわらかな木の質感と曲線が彩る、洗練された店内。

ブランドデザインとグラフィックデザインはトランジットクリエイティブが、インテリアはKanome Inc.が担当。。店のデザインには、浅井の故郷・弘前の記憶も忍ばせた。

弘前を象徴する桜並木や花筏の風景から抽出した色彩を、ロゴやパッケージ、空間へと展開。具体的な風景を再現するのではなく、記憶の断片だけを静かに残したような設えが印象的だ。

店内には6席のカウンターを用意し、午後からはアシェットデセールやパフェも提供する。皿の上でしか成立しない温度や食感、香りまでを含め、ショーケースとはまた違う表情のデセールに出会える。

アシェットデセール クレームダンジュ ¥2,500

パフェ トルシュ オー マロン ¥2,950


10月28日には、伊勢丹新宿店への出店も控えている。

クラシックを敬いながら、そこに自分の時間を重ねていく。L’HISTORIQUEは、浅井拓也がこれまで歩んできた道を振り返りながらも、その先の表現に挑むパティスリーだ。


L’HISTORIQUE

東京都渋谷区猿楽町28-10 B1F
https://lhistorique.com/ 

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